洋菓子をベースとし、長崎で育った日本を代表する菓子カステラ。
西洋の菓子を起源とするお菓子の製法が長崎に伝来してから400年がたちます。
ただし、西洋にはカステラというお菓子はありません。
現在に残るカステラは、日本人職人の手によって西洋菓子がアレンジされたもの。
いまやすっかり長崎名産として全国に知られるようになりました。
長崎カステラの由来・来歴
カステラの名前はスペインの中央から北部にかけてかつて存在したカステイラ王国に由来すると言われます。
しかし、日本にその製法を伝えたのはスペイン人ではなく、ポルトガル人。
いまから400年ほど前の天正時代(1573~1593年)に、長崎港最初の代官だった伊藤小七郎らが製法の手ほどきを受けました。
最初に製法を伝授されたのは役人さんだったのです。
そこから各地の菓子職人に作り方が伝えられ、広まっていったものです。
ただし、ポルトガル人から直接伝えられた原形の菓子は、日本国内では材料が手に入りにくいこともあり、日本人の菓子職人の手でアレンジが加えられ、しだいに原形とは形も味も違う日本独の洋菓子風お菓子に発展していきました。
基本的な作り方は、卵、砂糖、水飴を合わせて泡立てたところに小麦粉を入れ、生地をつくります。
できた記事を型に流し込み、窯で焼き上げたら完成です。
龍馬が食べた長崎の味
幕末から明治時代に活躍した維新志士、あの坂本龍馬もカステラが好物だったと言われています。
海援隊の日誌『雄魂姓名録並海援隊日史秘記』には、カステラのレシピが記されています。
龍馬と妻のお龍は日本で初めての新婚旅行をしたことでも知られますが、その旅行先である霧島温泉に出かける際にもお弁当としてカステラを持っていったと言われます。
あの甘いカステラが弁当代わりになるのでしょうか。
実は、当時のカステラは現在の姿とはずいぶん違います。
昔は砂糖が貴重品だったので、私たちの知っている甘いお菓子ではなく、いまでいうパンのようなものだったと言われています。
なるほどパンなら日持ちもするし、冷めてもおいしい弁当代わりになるわけです。
長崎カステラの商標登録の状況
登録日 | 平成18年(2006)11月10日 |
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出願日 | 平成18年(2006)4月1日 |
先願権発生日 | 平成18年(2006)4月1日 |
存続期間満了日 | 平成38年(2026)11月10日 |
商標 | 長崎カステラ(標準文字商標) |
称呼 | ナガサキカステラ |
権利者 | 長崎県菓子工業組合 |
第30分類 | 長崎県産のカステラ【類似群コード】30A01 |