鹿児島県の地域ブランド商標かごしま知覧茶(かごしまちらんちゃ)は、平成18年(2006)12月8日、南さつま農業協同組合により地域団体商標に登録されました。
鹿児島県はお茶の栽培面積・年間生産量とも、静岡県に次いで日本第2位というお茶どころです。
中でもかごしま知覧茶は、全国的なお茶の品評会で日本一を受賞するなど銘茶として知られます。
鹿児島県の名産かごしま知覧茶とは
透き通った若葉色と高い香り
鹿子島県全体で茶葉の生産が行われていますが、中でも名声、味ともトップに上げられるのが知覧茶です。
知覧茶は透き通った若葉色の湯色と高い香りが特徴で、同じ煎茶でも味に深みがあると言われています。
生産量はやぶきたが40%、ゆたかみどりが30%山、そのほか、さえみどりやかなやみどりなどの品種があります。
茶品評会の常連として知られる銘茶
「やぶきた」や「ゆたかみどり」などの品種は全国的に栽培されていますが、知覧のものは特に評価が高く、国内で生産されているお茶の品質を審査する全国茶品評会では、知覧茶は入賞の常連です。
たとえば、直近の第70回全国茶品評会(平成28年8月26日開催)では、普通煎茶 10 ㎏の部で全国茶商工業協同組合連会理事長賞を受賞(出品者は鹿児島県南九州市知覧銘茶研究会、有限会社浮辺製茶工場山口浩一さん)
さらに、その前年の第69回全国茶品評会(平成27年8月25日~28日)では、産地として南九州市(知覧は市町村合併で現在は南九州市の一部)が普通煎茶10㎏部門勝。
また、特別賞として、いずれも煎茶10キログラム部門で農林水産大臣賞、農林水産省生産局長賞、全国茶生産団体連合会会長賞、全国茶商工業協同組合連合会理事長の4冠に輝いています。
鹿児島県の名産かごしま知覧茶の由来
鹿児島県の中でも知覧のお茶がおいしいのは、南国特有の温暖な気候、桜島の火山灰が降り積もってできた黒土がお茶の栽培に適しているからだと言われています。
その起源についてはよくわかっていませんが、一説によると、平安から鎌倉に時代が移るとき、この地に逃れてきた平家の落人が山間部の手蓑という地域で茶作りを始めたのが最初とされます。
しかし、別の説では、霧島山のふもとに位置する吉松町(現在の湧水町)にあった般若寺に宇治から取り寄せた茶種子を植えたのが始まりとも言われます。
いずれにしても、本格的な栽培が始まったのは明治になってからで、廃藩置県によってこの地を治めていた島津氏から払い下げられた山野を村民が協力して茶畑として開墾したのが現在の茶産業の地盤になっています。
生産者は茶業組合を結成すると、共同して品種改良や生産方法の改善に努め、大正になるといち早く機械化を導入して大量生産に踏み切り、さらに、戦後になると町を上げて茶産業の拡大に打ち込んだのです。
かごしま知覧茶の商標登録情報
登録日 | 平成18年(2006)12月8日 |
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出願日 | 平成18年(2006)4月6日 |
先願権発生日 | 平成18年(2006)4月6日 |
存続期間満了日 | 平成28年(2016)12月8日 |
商標 | かごしま知覧茶 |
称呼 | カゴシマチランチャ,チランチャ,カゴシマチャ |
権利者 | 南さつま農業協同組合 |
区分数 | 1 |
第30分類 | 鹿児島県知覧町産の緑茶・煎茶・粉茶・ほうじ茶・玄米茶・茎茶・ティパックに詰めてなる煎茶【類似群コード】29A01 |