石川県の地域ブランド中島菜(なかじまな)は、2006(平成18)年11月、能登わかば農業協同組合商標登録によって商標登録されました。
石川県内でも中島町というごく限られた地域で細々と栽培されていた野菜で、正確な由来も不明ということですが、現代科学でその驚くパワーの秘密が明らかになりました。
石川県の地域ブランド中島菜とは
ほろ苦さと辛みがやみつきになる
石川県の中島菜は旧中島町(現在の七尾市中島町)のごく限られた地域で栽培されていた伝統野菜です。
アブラナ科アブラナ属の一種でツケナ類に属し、外見は同じアブラナ科のカラシ菜に似ていますが、葉にぎざぎざの刻み込みがあるのが特徴です。
地域では伝統的に漬物やおひたしにして食べるのが一般的で、独特のほろ苦さと辛味があり、ちょっと癖のある味のようですが、はまるとやみつきになる、と言われます。
農薬いらずの安全食品
毎年10月に種まきされ、11月から3月ごろまで収穫できます。
とくに、雪の下で越冬し、春先に摘んだ新芽は栄養豊富で味もよいとのこと。
害虫のほとんどいない寒い季節に種まきから収穫までが行われ、また、塩漬けにしても芽を出すと言われるほど強い生命力を持っているため、「農薬いらず」の異名があるほどです。
実際、無農薬で栽培されるため、食の安全と言う面でも注目されています。
健康によい中島菜
伝統野菜として知られるようになった中島菜ですが、最近の研究によって想像以上に素晴らしい野菜だということがわかってきました。
石川県立大と石川県農林総合研究センター農業試験場(石川農研)による研究で、中島菜には血圧上昇を引き起こすアンジオテンシンI変換酵素を阻害するペプチドが含まれることが確認され、血圧上昇を抑制する効果が期待できると言われています。
このほか、中島菜には、各種ミネラル、ビタミン類、カルシウム、ベータカロチンなどの栄養素が多く含まれています。
とくにビタミンCとカルシウムは一般の青菜より多く含まれ、緑黄色野菜の少ない冬場の貴重な栄養源として昔から食されてきました。
石川県の地域ブランド中島菜の由来
中島菜は、古くから旧中島町で栽培されていたと言われているものの、各家庭で自家用に細々と栽培されていたため、記録も伝承も残っておらず、詳しい来歴は一切不明とのことです。
ただ、古い記憶を持つ人の口伝に頼ると、江戸時代の終わりごろには作られていたことは間違いないだろうと言われています。
現在では、JA中島菜部会に所属する30戸の農家が栽培しています。
種子はJA能登わかば農協が厳格に管理し、栽培方法のルールをつくり、品質とブランド管理を行っています。
石川県の地域ブランド中島菜の由来
1.ロゴ商標
登録日 | 平成16年(2004)9月3日 |
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出願日 | 平成16年(2004)1月23日 |
先願権発生日 | 平成16年(2004)1月23日 |
存続期間満了日 | 平成36年(2024)9月3日 |
商標 | なかじま菜 |
称呼 | ナカジマナ,ナカジマサイ,ナカジマ |
権利者 | 能登わかば農業協同組合 |
区分数 | 1 |
第31分類 | 野菜,果実,種子類【類似群コード】32D01、32D03、32E01、33C01 |
2.標準文字商標
登録日 | 平成18年(2006)11月17日 |
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出願日 | 平成18年(2006)4月1日 |
先願権発生日 | 平成18年(2006)4月1日 |
存続期間満了日 | 平成38年(2026)11月17日 |
商標 | 中島菜 |
称呼 | ナカジマナ,ナカジマサイ |
権利者 | 能登わかば農業協同組合 |
区分数 | 1 |
第31分類 | 石川県七尾市中島町産のかぶら菜【類似群コード】32D01 |