福島県の地域ブランド商標である土湯温泉(つちゆおんせん)は、土湯温泉旅館事業協同組合によって地域団体商標に登録されました。
福島県の地域ブランド商標、土湯温泉とは
土湯温泉の概略
福島県の誇る磐梯朝日国立公園のどまんか、渓流・荒川沿いに広がる自然豊かな温泉郷です。
温泉法に基づき、環境大臣から「国民健康保養温泉地」として指定されています。
主たる源泉の泉質は、無色透明の単純温泉、弱アルカリ性ですが、ほかにも、複数の旅館が独自の源泉をもっており、硫黄泉や炭酸水素塩泉などの多様な泉質を楽しめるのも土湯温泉の特徴です。
泉質の多様性から、古い言い方では、「土湯十楽」とも呼ばれていたそうです。
効能は、神経痛、筋肉痛、関節痛、うちみ、慢性消化器病、痔疾、冷え性、疲労回復など。
土湯温泉の概略
土湯名物と呼ばれるものは2つ。
一つは、「キジ料理」。
キジは日本固有の種で国鳥でもあります(日本の国鳥をトキだと勘違いしている人が多いと思います)。
そう聞くと、恐れ多くて食べていいのか気になりますが、もちろん食べても大丈夫。
昔からキジ料理は日本人に親しまれており、鳥肉といえばキジのことだった時代もあります。
キジは年に1回しか産卵しないため、安定供給の難しい鳥と言われています。
温泉地でキジ料理を出すところはありますが、いつでも食べられる場所は多くありません。
その点、土湯温泉では姉妹協定を結んでいる愛媛県広見町からキジ肉の供給を受けているため、温泉郷全体でいつでもキジ料理が提供できるようになっています。
2つめの土湯名物は「土湯こけし」です。
土湯は三大こけし発祥地の一つに数えられるこけしの里。
土湯こけしは、頭がやや小さく、胴が細めで、柔和なクジラ目・二重まぶたが特徴です。
愛好家の間では「土屋系」と呼ばれます。
福島県の地域ブランド商標、土湯温泉の歴史
福島県の土湯温泉は「開湯千年」と伝えられる歴史の古い温泉です。
いわれには諸説ありますが、もっとも有名な説は、神代のころにまでさかのぼります。
大穴貴命(おおあなむちのみこと=詳細は不明)が陸奥の国に行幸した際、荒川のほとりを鉾で突くと湯が湧きだしたことから「突き湯」と名づけられ、それが「土湯」に変化したとする伝説です。
もう一つ、有名な説があり、それはかの聖徳太子にまつわる逸話です。
聖徳太子の側近であった秦河勝が太子の命で東北に派遣された際、途中で病に伏してしまったところ、聖徳太子が夢枕に現れ「岩代国(現在の福島県西部)に霊湯がある」と教えたというものです。
参考:
土湯温泉観光協会
環境省 東北地方環境事務所
環境省 土湯・高湯温泉郷 国民保養温泉地計画書
土湯温泉の商標登録情報
登録日 | 平成19年(2007)1月12日 |
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出願日 | 平成18年(2006)5月15日 |
先願権発生日 | 平成18年(2006)5月15日 |
存続期間満了日 | 平成29年(2017)1月12日 |
商標 | 土湯温泉 |
称呼 | ツチユオンセン,ツチユ |
権利者 | 土湯温泉旅館事業協同組合 |
区分数 | 2 |
第43分類 | 福島県福島市土湯温泉町における温泉入浴施設を有する宿泊施設の提供【類似群コード】42A01 |
第44分類 | 福島県福島市土湯温泉町における温泉入浴施設の提供【類似群コード】42D01 |