まるか食品がペユングを商標登録、コピー商品第2弾でるか

ペヨングソースやきそばという商品があることをご存知でしょうか。

ングではなく、ペングです。

見た目はそっくりで値段がオリジナルより50円ほど安いインスタントカップ焼きそばです。

これはまた豪快にパクった商品がでてきたものだと思ったらさにあらず。

実はこの商品、ペヤングソースやきそばを製造販売するまるか食品自身が作ったいわば自家コピー商品だったのです。

さらに、同社ではペユングの名称をすでに商標登録済みであることが判明。

第二のコピー商品ができるのかとファンや関係者の間で話題になっています。

さてその真相はいかに。

目次

自分たちで自社商品の偽物を作ってみた

まずペヨングソースやきそばとはそもそもどんなものかというところから見ていきましょう。

商品が発売されたのは3月14日です。

白くて四角い容器は本家と同じですが、寸法は一回り小さくなっています。

パッケージは本家が縦型なのに対して新商品は横型。

ドーンと目に入るやきそばの文字の存在感はペヤングのイメージを踏襲しており、字体と配色もほぼ同じです。

そして、アルファベットでPeyongと印刷されています。

本家ペヤングがカタカナ表記なのでここだけ少し違います。

内容量は106グラムでオリジナルの120グラムより1割ほど少なく、価格はオープン価格ながら、店頭価格では120~130円。

ペヤングソースやきそばの希望小売価格は170円ですから最大で50円ほど安いことになります。

さっそく食べ比べをした人たちによると、やや薄味だが麺の食感は似ており、これはこれでおいしいとのこと。

これが本当にコピー商品なら商標の侵害でまたたくまに販売停止に追い込まれるところでしょう。

商標権をもつ同じ会社が作っているですから、実際にはコピー商品ではなくシリーズ品の位置づけと言うべきかもしれませんが、どこからどう見てもペヤングの廉価品。

実際、模倣品だと思い込んで購入した人も多いそうです。

いったいなぜこのような模倣品まがいの商品になってしまったのでしょうか。

実は、まるか食品自身が自社商品の偽物を作ったらどうなるか、というチャレンジでもあったようなのです。

なぜわざわざ自社でコピー商品を作ったのか

発端は、希望小売価格170円のペヤングソースやきそばをもっと安くできないかという要望が小売店から寄せられていたことです。

カップめんやカップ焼きそばの価格は店頭で120~150円ほどで売られることが多くなっています。

ペヤングソースやきそばは根強いファンの購買に支えられて比較的に価格は安定していました。

ところが近年、マイナーメーカーがつくるプライベートブランドが出回り始め、メジャーブランドのシェアに食い込んでいます。

いずれペヤングソースやきそばをターゲットとする廉価品がでる可能性は否定できません。

かといって自ら値段を下げてしまえばブランドイメージも下がるし、品質の低下を招いてしまえば現在のファンを失うことになりかねません。

いっそ模倣される前に自社で偽物を作ってしまうという逆転の発想で誕生したのがペヨングソースやきそばだったのです。

実際に発売されると話題を呼び、生産が追い付かないほどの人気になり、発売から2週間後の3月28日に予定していた西日本での販売を延期しなければならなくなったほど。

なぜわざわざ自社でコピー商品を作ったのか

わざとコピー商品のように作ったことが消費者に「面白い」と受け取られて意外なヒットになったペヨングソースやきそばですが、まさにそのヒットのさ中に持ちあがったのが第二のコピー商品の噂です。

噂の出どころは、ペユングという商標を販売元のまるか食品が商標登録しているとされたことです。

実際に、同社は2016年2月25日付で、ぺユング\Peyungを商標出願しています。*6月7日現在出願中。

しかもご丁寧に、本家のペヤングでもカタカナの文字商標のみの登録なのに、ペユングはアルファベットでも取っています。

ペヨングのパッケージ表記がアルファベットあることもあって、ペヤング、ペヨングときたからさらにペユングまで計画しているに違いない、ということになったわけです。

事実は、ペユングの商標を持つ商品が販売される予定はないようです。

ペヤング、ペヨングときたら残るペユングの商標を狙ってくる者がいるかもしれません。

そこで模倣品の出現を抑制するため先手を打って商標の登録を済ませておこうということだったようです。

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