カーオーディオやカーナビゲーションのメーカーとして有名なアルパイン。
アルプス電気の子会社ですが、アルパインという変わった社名の由来はどういったところにあったのでしょうか。
今回はアルパインの社名の由来について追ってみました。
アルプス電気とモトローラの合弁会社としてのスタート
アルパインは、1967年に電子部品メーカーのアルプス電気と、かつてアメリカに存在した電子・通信機器メーカーのモトローラとの合弁会社アルプス・モトローラとして誕生しました。
当時は8トラックカセットデッキプレーヤーなどを生産。
1978年には社名を「アルパイン」に変更しました。
アルパインブランドでのカーオーディオをメインに生産・販売する一方、ALPINE/LUXMANブランドで高級ホームオーディオを手がけていた時期もありました(1990年代にホームオーディオは撤退)。
現在ではカーナビカーAVに加え、車載カメラなどドライブアシスト機器も手がけています。
早くから海外展開をしており、現在の売上比率も海外がその9割近くを占め、また自動車メーカー向けビジネスが成長し、売上げの8割近くを占めています。
主な取引先は本田技研工業をはじめ、メルセデス・ベンツ、BMWなど高級車ブランドが多く、日産の純正品も手がけていた時期もありました。
親会社とアルプス山脈、両方を目標にかかげたアルパインという社名
アルパインの社名は、親会社のアルプス電気と、世界的に有名なアルプス山脈からとりました。
いつかは親会社やアルプス山脈のような圧倒的な存在感のある企業になりたいという思いが込められています。
つまり「アルプスのような」という形容詞に由来しているものです。
特徴的な「/////ALPINE」ロゴマークの5本線はファイブ・ストライプスと呼ばれます。
最高の技術・最高の製品・最高のマーケティング・最高のサービス体制・最高のパートナーという、アルパインが目指すべき指標として、その5つの企業活動を象徴されています。
製品の品質にこだわるアルパイン
アルパインいわき本社内にあるミュージアムには、ちょっと変わった製品が展示されています。
ピストルで打ち抜かれ、破壊された姿のまま展示されている製品です。
何度修理しても故障を繰り返すアルパイン製品に腹を立てたアメリカのユーザーが、ピストルで撃ってアルパインに送りつけたものだったのです。
同社では、これを戒めとして、2度とこのようなものを作らないという自戒を込めて、製品を展示しているとうことです。
現在の企業メッセージ”Driving Mobile Media Solutions”「モービルメディアの未来価値へ」は2005年(平成17年)に制定されたもので、市場環境、事業環境の変化に合わせて、新しい領域に挑戦するという、アルパインの企業姿勢を現しています。
どこまでも前向きな姿勢をもつアルパイン。
今後も高い山の頂を目指すように突き進んでいくことでしょう。