ネーミングをめぐる物語「アルプス電気」

電子部品メーカーとして世界にその名を轟かせるアルプス電気。

アルプス電気の「アルプス」とはいったいどのような思いを込めたネーミングだったのか。

今回は世界的にも有名なアルプス電気の由来について調べてみました。

目次

最初は小さな町工場から

現在はエレクトロニック部品分野において、その名を知らぬ者はいないほどビッグネームとなったアルプス電気。

昨今ではデジタル機器のほか、環境に配慮をしたグリーンデバイスの開発や医療、ヘルスケアなどの事業にも着手し「美しい電子部品の遺伝子を伝えたい」というスローガンを掲げ飛躍を続けています。

そんなアルプス電気の創業期は東京都大田区にあった小さな町工場から始まりました。

1948年11月1日創業。

社名は創業者の片岡勝太郎の苗字からとった「片岡電気」。

当時の社員は23人。

資本金50万円からのスタート。

今のアルプス電気からは想像もできない小規模な会社でした。

社名変更。電子部品メーカーの最高峰メーカーへ

アルプス電気の前身である片岡電気は、創業時はラジオのスイッチや可変コンデンサの製造を行なう会社でした。

当時流行っていた自作ラジオ愛好家にとっては往年のバリコンメーカーとして有名です。

1961年にはFMチューナーの生産を開始。

また、同時に電子部品メーカーとしては初めて株式を公開します。

開けた1963年にはニューヨーク事務所も設立しました。

片岡電気がアルプス電気と名を変えたのは翌年1964年12月のこと。

アルプスの名はアルプス山脈に由来し、電子部品メーカーの最高峰を目指すという意味が込められています。

社名変更後もアルプス電気の快進撃は続き、1969年には日本初の株式全額時価発行による増資により、総資本金は12億円となります。

日本において最高峰の電子部品メーカーとなったアルプス電気は1970年代からその舞台を世界に移し、韓国、台湾、ブラジル、アメリカ、西ドイツなどに続々と関連会社を作っていきました。

また、今では有名な「グラインドポイント」はアルプス電気が商標登録をしている製品で、現在もさらなる開発が進んでいる製品のひとつです。

電子部品メーカーの最高峰という願いをこめて名付けられたアルプス電気は、日進月歩で向上する技術力を武器に、名実ともに世界最高峰の電子メーカー部品となりました。

参考:
アルプス電気のあゆみ

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