商標登録の出願書類を作成する方法をサクッと解説

この動画では、商標登録の出願書類の作成方法をとても簡素に解説しています。

「11.出願書類の作成」
https://www.youtube.com/watch?v=y6Ua2mbSvlY&index=11&list=PLhESKlloeK5Vrzu-rKsfibmD9ZI1hpV2q

商標登録は、弁理士事務所や特許事務所に依頼するのが一般的ですが、商標法では出願人に制限は設けていません。

したがって、商標を使う人が自分で出願することも法律上は可能です。

とはいえ、この動画に則って書類を作成すれば商標登録できるのか、というと、そう簡単なものではないのがやっかいなところです。

書類に不備があると審査にも進みません。何とか出願書類ができても、すんなり審査を通ることばかりではなく、書き直しや審査のやり直しが必要になることもよくあります。

弁理士費用はそれほど高額なものではないので、慣れない出願業務に費やす労力や費用対効果の面から自分で商標登録出願するのはお勧めしていませんが、商標登録出願とはどういうものかを知っておいて損はないでしょう。

目次

出願書類の様式を知る方法

商標登録出願においては、書式が厳格に定められています。

決められた様式の通りに書類を作成しないと、方式審査(商標登録出願の手続きが正しく行われているかどうかの審査)の段階で差し戻されてしまうこともあります。

出願書類の様式については、特許庁のホームページ「出願の手続」などで詳しく解説しているほか、独立行政法人工業所有権情報・研修館が運営する「知的財産相談・支援ポータルサイト」で、PDFベース、Wordベースのひな形がダウンロードできます。

なお、動画では、「産業財産権相談サイト」と説明していますが、2017年4月28日現在では「知的財産相談・支援ポータルサイト」にリニューアルされています。

書類はいくつか用意されていますが、一般的な出願に必要なのは「願書等様式(通常出願)」のみです。

ご参考までに、商標通常出願のひな形へのリンクを張っておきます。

書類の作成方法の基本的なルール

動画では、書類の作成方法を具体的に説明しています。

ここでは、簡単に説明します。

書類作成の基本ルールは、次の通りです。

使う用紙はA4の白無地、様式にない文字、記号、枠線、罫線などは使用しない。

文字は黒色のみ。

()で括られた欄に情報を記載する際には、()は削除。

該当する情報がない場合は、欄ごと削除。

書類の具体的な記入方法の解説

次に、具体的な書き方です。

右上の「様式見本」の文字と枠線、【商標登録を受けようとする商標】の下の枠の中にある「願書に直接記載する場合は枠線を設ける」の文字を削除。

出願内容に応じた額の特許印紙を張り、(   円)内に合計金額を記入。

書類名:ひな形のままさわらない。

整理番号:1度に、同じ出願人が複数の出願をする際のみ記入。整理番号のふり方は任意でOK。

提出日:特許庁に直接持ち込む場合は提出日、郵送の場合は投函日。

あて先:ひな形のままさわらない。

商標登録を受けようとする商標:枠線内に商標を書き込むか、枠線と同じ大きさに成型した用紙を貼る。

指定商品又は指定役務並びに商品及び役務の区分:商標を使用する区分を【第  類】に直接書き込み、どのような商品・役務の商標に使用するのかを、【指定商品(指定役務)】欄に記載。なお、指定区分、指定商品は、いくつあってもかまわない。

識別番号:商標登録出願すると特許庁から付与される。初めての場合は番号をもっていないので、記載不要。住所、氏名に加えて、法人の場合は、代表者も記入。

印又はラベル:個人の場合個人印、法人の場合は代表印。識別ラベルを持っている人は印の代わりにラベルを貼る。

国籍:日本在住の日本人の場合は記載不要。

電話番号:連絡のとれる番号。

提出物件の目録:付属する提出物(商品のパンフレットやチラシ、写真など)がある場合は一覧を列記。

作成した書類の提出方法

できた書類を特許庁に直接持参する場合は、特許庁調査1階の審査業務部出願受理担当窓口に提出する。

郵送する場合、宛先は特許庁の住所、宛名は「特許庁長官」とし、余白に「商標登録願在中」と記載し、できるだけ、書留、簡易書留、特定記録郵便で提出するのがなおベター。

以上で出願作業は完成です。

これだけ見ると簡単そうですが、実際の作業はもう少し複雑です。

たとえば、商標が実際に使われて消費者に認知されていることを示す調査データをつけることありますし、まだ使用していない場合は、事業計画が進んでいることを示す書類などをつけることもあります。

それだけしてもすんなり通ることばかりではありません。

指定区分の範囲を広くとったときなど、特許庁の審査官から「本当にそんな広範囲で商標を使用するのか、根拠を示せ」といった説明を求められた場合、審査官を納得させるだけの材料を集めなければならないのです。

動画で説明しているのは、あくまで書類の作成方法であり、商標登録の審査をパスする方法でないのでそのつもりで。

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