たっこにんにくは日本一のにんにく産地として知られる青森県はその名も田子町(たっこまち)でうまれた地域団体商標です。
商標登録したのは平成18年10月27日。
地域団体商標としては東北で初でした。
青森県の土壌が生んだたっこにんにくとはどのような地域ブランドなのでしょうか。
青森県のたっこにんにくとは
青森県はにんにくの特産地として知られています。
その青森県の中でも、田子は国産最上級のにんにく産地と言われます。
田子は北国青森の中でも、さらに涼しい高原地帯にあります。
このため、一年中涼しい高原型の気候がおいしいニンニクに適した土壌を作ったのです。
たっこにんにくと言えるのは、高級品種とされるホワイト六片のみです。
一片一片が大きく、輝くような白色が特徴です。
現在ではホワイト六片の国内生産量の80パーセントを田子町で占めています。
青森県のたっこにんにくの由来
日本一の生産量を誇るにんにく県青森の中で、田子町のたっこにんにくはなぜ独自のブランドを確立できたのでしょうか。
それは、町をあげて高い品質のにんにくづくりを行ってきたからです。
田子町は青森の中でも高地にあり、涼しい気候が稲作にはあわず、ヒエやアワを主食としていた時代もありました。
主要産業といえば、林業、馬産、木炭の生産などです。
ところが、時代の流れとともに、どれも衰退していきました。
町存亡の危機に立ち上がったのは、町の農協青年部の有志です。
高級品種として知られていた同じ青森県の福地市で生産させていた福地ホワイト種を仕入れ、にんにくの生産に乗り出したのです。
とはいえ、同じ福地ホワイト種を生産していたのでは、本家の福地ブランドにかないません。
そこで、農協の青年たちは、土壌改良や生産方法の改善に取り組み、ついに田子町独自のブランドの地位を確立したのです。
青森県のたっこにんにくの今後
にんにく産地としての地位を確立した田子町では、いまにんにく外交に力をいれています。
にんにくの生産がさかんなイタリア・モンティチェッリ町や、韓国・瑞山市など外国の都市と交流を図ることで、たっこにんにくを世界に広げる取り組みです。
さらに、町では、高い品質のにんにくづくりを成し遂げた先人たちの意思を未来につなぐ活動も始めています。
その一つが、たっこにんにくをモチーフとしたオブジェの設置です。
人々が危機に陥ったときに、みんなで協力し、町の文化と暮らしを守るため、困難なチャレンジに取り組んだ人たちの偉業をたたえるモニュメントとして受け継がれているのです。
たっこにんにくの商標登録の状況
登録番号 | 第5002091号 |
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登録日 | 平成18年(2006)11月10日 |
登録公報発行日 | 平成18年(2006)12月12日 |
公開日 | 平成18年(2006)4月27日 |
出願日 | 平成18年(2006)4月1日 |
先願権発生日 | 平成18年(2006)4月1日 |
存続期間満了日 | 平成28年(2016)11月10日 |
商標(検索用) | たっこにんにく(標準文字商標) |
称呼 | たっこにんにく |
権利者 | 八戸農業協同組合(青森県八戸市大字尻内町字内矢沢2番地5号) |
区分数 | 1 |
第31分類 | 青森県田子町産のニンニク【類似群コード】32D01 |