商標登録は何処に依頼すべきか

商標登録を依頼する場合、3通りの選択肢があります。

商標登録を代行できるのは、特許事務所特許業務法人弁護士事務所の3つです。

では、3つはそれぞれどのように違うのでしょうか。

目次

特許事務所

商標登録を代行できるのは、法律の専門家である弁理士か弁護士だけです。

弁護士は法律全般の専門家ですが、弁理士は商標を含む4つの知的財産(商標以外の3つは、特許、実用新案、意匠)を専門に扱う法律家です。

このうち、弁理士が開業している個人事務所が特許事務所、あるいは弁理士事務所です。

商標を含む知的財産の出願や訴訟などの法律事務所の処理、あるいは、登録した知的財産権の管理、その他アドバイス、知的財産を利用したビジネスのコンサルタントなどが主な業務です。

大抵、弁理士一人で運営していますので、分野によって得手不得手がある場合があります。

この場合、一人で事務所を切り盛りしているので物理的なキャパシティにも限界があると考えるのが自然です。

特許業務法人

特許業務法人は、弁理士が弁理士業務を行うために設立する法人です。

弁理士事務所と似ていますが、特許事務所が個人経営なのに対して、特許業務法人は株式会社に近い組織形態と言えます。

一人親方的な特許事務所に比べて、複数の弁理士が在籍し、大がかりな案件にも対応できる大規模経営が可能です。

業務内容は弁理士事務所と同じですが、規模がより大きくなり、弁理士も複数在籍していますので、対応できる業務範囲が広がります。

弁護士事務所

弁護士は、法律全般を扱っている法律家なので、知的財産についても法律事務を行って良いことになっています。

しかしながら逆に、その意味では知的財産の専門家ではありません。

ただし、知的財産権の管理業務をしていると、出願や更新といった登録にかかわる事務処理だけではなく、訴訟対応など弁護士でなければ扱えない業務もあるので、いずれにしても、知的財産の管理を行っていく上で弁護士の力が必要な場面がでてくることは確かです。

また、弁護士事務所によっては弁理士を雇ったり、あるいは、弁護士と弁理士の両方の資格を保有している人が在籍し、特許業務に力を入れているケースもあります。

3つのうち結局どこに依頼するといいのか

特許士事務、特許業務法人、弁護士事務所の3つのうち、結局どこに依頼するのがもっとも良いのでしょうか。

一概には言えませんが、弁護士事務所は知的財産にかかわる業務だけをしているわけではないので、知的財産の扱いに慣れているとは限りません。

商標を通すための出願書類に関するノウハウは、どれだけ多くの実務を経験するかが物を言います。

したがって、弁護士と弁理士を比べた場合、商標などの知的財産を専門にやっている弁理士に分があると思われます。

次に、特許事務所と特許業務法人ですが、やはり対応力から言えば、特許業務法人に軍配が上がります。

上記の流れからすると3つのうち特許業務法人に依頼するのがベストということになりますが、現実にはケースバイケースです。

弁護士事務所でも、優秀な弁理士とパートナーシップを組むなどして商標に力をいれているとろころもありますし、個人経営の特許事務所でも、職人芸的な能力をもったスペシャリストが多数います。

結論を言うと、商標登録を依頼するなら、事務所の形体の違いではなく「どれだけ商標登録についての実績を持っているか」で選ぶべきだと言えるでしょう。

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