徳島県の地域ブランド商標である渭東ねぎ(いとうねぎ)は、徳島市農業協同組合によって地域団体商標に登録されました。
渭東ねぎは、徳島県の地域団体商標登録第一号で、四国全体の初登録でもあります。
東日本での知名度はいまひとつですが、京阪神では圧倒的なブランド力を誇り、徳島県を代表する産物の一つに数えられます。
徳島県の渭東ねぎとは
徳島県徳島市渭東地区で栽培される青ネギの一種で、徳島県内で生産されるねぎの約8割を占める特産品です。
ねぎは香りの強い野菜というイメージがあると思いますが、渭東ねぎの香りはさらに強く、生産地に近づくと車に乗っていてもねぎの香りがわかるほどです。
葉の部分まで食べられ、香りとともに甘みが強いのも特徴です。
収穫できるのは70cmぐらいに伸びたころで、普通のねぎ比べてやや長め。
このため、生育に時間がかかり、種をまいてから出荷できるまでに3~4カ月かかります。
徳島県の渭東ねぎの歴史
渭東地区でねぎの生産が本格化したのは戦後のことです。
きっかけは、1946年に発生した南海地震です。
地域の地盤が沈み、塩害が発生したことで、稲作ができなくなりました。
窮余の策として、砂地でも生産できるねぎを栽培することにしたのです。
また、ねぎを特産品にするため、地域の生産者が協力し、土地の高度利用による周年栽培に取り組みました。
このことが、渭東地区をねぎの一大産地として発展させる要因になりました。
通常ねぎの収穫は年1回ですが、渭東地区では、地域の生産者が種まきの時期をずらし順繰りに生産することで、年間を通して渭東ねぎを供給できるようにしたのです。
旬の時期に一斉に出回ると価格が値崩れしてしまうだけでなく、ねぎだけでは農業経営が賄えないので、他の作物も育てなければなりませんので、相対的に収量が落ちます。
その点、渭東ねぎの生産者はねぎだけ栽培していればよく、面積当たりの栽培効率は向上します。
通常のねぎ農家に比べて、渭東地区のねぎの出荷量は面積あたり2.5倍に達するということです。
また、年間を通して出荷することで価格も安定し、経営的にメリットが大きくなります。
こうして、渭東地区はねぎの一大供給地として育ったわけです。
参考:
とくしま応援プロジェクト
旅ぐるたび
JA全農とくしま
おどる宝島なっ!とくしま
徳島新聞
渭東ねぎの商標登録情報
登録日 | 平成18年(2006)12月22日 |
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出願日 | 平成18年(2006)5月18日 |
先願権発生日 | 平成18年(2006)5月18日 |
存続期間満了日 | 平成28年(2016)12月22日 |
商標 | 渭東ねぎ |
称呼 | イトーネギ |
権利者 | 徳島市農業協同組合 |
区分数 | 1 |
第31分類 | 徳島市渭東産のねぎ【類似群コード】32D01 |