民主党と維新の党が統合してできた新政党・民進党の新たなロゴが5月19日に発表されました。
一般公募によって集めた作品の中から党内の審査を経て選ばれたもの。
ところが、発表されるや否や別の登録商標に似ているとの指摘もでています。
岡田代表は問題なしという認識
似ていると指摘があったのは、中華まんなどで有名な菓子メーカー井村屋が商標登録しているロゴマーク。
民進党のロゴはローマ字読みの頭文字のMをかたどったもので、赤と青の重なりあう山の稜線のような曲線の2つの頂点の上に点が打たされています。
一方の井村屋の登録商標もローマ字読みに使われるiとmをかたどったようですが、確かに似たような造形と言えばそう見えます。
結論から言うと、この場合はシロ。
民進党内部でも似ているという指摘があったらしく、事前に井村屋に直接確認したそうです。
連絡したのは民進党の岡田克也代表本人。
記憶に新しい東京オリンピックの公式エンブレムに沸き起こった盗作騒動を他山の石とし、同じ轍を踏まぬよう徹底して準備を重ねたとのこと。
ロゴに選ばれた最終案だけではなく、候補を10に絞ったところで専門家に依頼して類似商標を調査。
さらに、最終候補に残った4案のすべてについて商標登録の出願をしたということです。
過去に起こった苦い経験に学ぶ
民進党と言えば、党名が正式決定される数日前に、大阪の民間会社が「民進党」を商標として出願していることが発覚しました。
出願したのは、用途不明の商標を大量に出願していることで度々問題になる業者。
手続きに問題があるということで、商標登録は認められない公算が高いようですが、党にとっては初手から味噌をつけた格好です。
党に落ち度があったわけではなく、たまたま運が悪かったケースと言えるでしょう。
とはいえ、新たな党の歴史を踏み出そうというタイミングで、これ以上の汚点は残したくなかったのでしょう。
念には念を入れてやれることはすべてやった上で正式発表に臨んだわけです。